腸管ベーチェット病とアプレミラスト|明陽リウマチ膠原病クリニック|杉並区西荻窪駅のリウマチ科・腎臓内科・内科

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腸管ベーチェット病とアプレミラスト|明陽リウマチ膠原病クリニック|杉並区西荻窪駅のリウマチ科・腎臓内科・内科

腸管ベーチェット病とアプレミラスト

2022年日本リウマチ学会学術集会で口頭発表したものです。

演題名:アプレミラストで改善した腸管ベーチェット病の2例

大学での症例です。

ベーチェット病で腸管病変を発症した患者さんです。一人は免疫抑制剤を使用しても腸管の潰瘍が残っていました。ステロイドや抗TNF製剤使用への不安があることもあり、難治性口腔潰瘍に適応のあるアプレミラスト(オテズラ®)を投与し潰瘍は半年で消えていました。その後も再燃はありません。

聴講者の方々は、このような選択肢をされた経験がなかったようで、なぜこれを選択したかの理由も質問されました。患者さんの希望を聞いて、その中で最大限のものを選んだこと、病気の免疫学的異常や薬剤の特性から考えたと理論的に説明しました。

アプレミラスト(オテズラ®)は、口腔潰瘍だけでなく、他の症状にも効果があることは個人的に経験しております。ガイドラインではまだ入っていませんし、このような生物学的製剤も使用していない状況で効果を認めた例は報告されていませんでした。さまざまな状況を考慮し薬剤を選択し効果を認める場合があります。あくまで選択肢の一つです。