リウマチ膠原病内科|明陽リウマチ膠原病クリニック|杉並区西荻窪駅のリウマチ科・腎臓内科・内科

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リウマチ膠原病内科

リウマチ膠原病内科|明陽リウマチ膠原病クリニック|杉並区西荻窪駅のリウマチ科・腎臓内科・内科

リウマチ膠原病内科

膠原病は全身のトータルマネジメントが必要な「自己免疫疾患」です。
「人を診つめる・病気を診つめる・未来を診つめる」治療をしていきます。

自己免疫疾患とは

免疫力や抵抗力は健康な状態であれば、外部からの病原菌などに対してのみ働きますが、何らかの原因でこのシステムが異常を起こし、自身を構成する細胞と外部から侵入した病原菌の識別がつかなくなり、病原菌が存在しないのにもかかわらず自身の細胞や組織を病原菌であると認識して攻撃してしまいます。その結果、全身のあらゆるところに慢性的な炎症を引き起こし、様々な症状が現れてきます。

リウマチ膠原病内科について

代表的な疾患:関節リウマチ

リウマチ膠原病内科は関節リウマチをはじめとする膠原病全般を扱う診療科です。その代表的な疾患である関節リウマチは、関節の痛み、腫れ、熱を持ったりすることもあります。
膠原病の多くは原因不明の難病で、以前は完治の難しい病気とされてきましたが、近年は新たな薬の開発や治療法の進歩により、ほとんど症状がみられなくなる「寛解状態」を目指せる疾患もでてきました。
関節リウマチは、関節の変形と破壊を引き起こして徐々に進行していく病気ですが、早期の診断と生物学的製剤やJAK 阻害薬を中心とした適切な治療によって、関節の炎症も治まり、通常の日常生活を送ることができる時代になっています。関節リウマチは膠原病の中で最も患者数が多い病気です。関節痛が続く、起床時に関節がこわばる、手指・手首・足の関節に腫れがみられるといった症状があれば、ぜひご相談ください。
また、膠原病は以前から繰り返す関節症状や皮膚症状など、長い時間をかけて発症する場合もあります。以前より繰り返される症状や原因が分からない症状などあれば、ぜひご相談ください。確定診断に至らない場合でも定期的に経過を診療させていただきます。

気になる症状の方、以前から持続している方はご相談ください

関節が痛い・腫れる・こわばる

  • 関節が痛い、腫れている、熱をもっている
  • ボタンがはめにくい、外しにくい
  • 紐が結びづらい
  • ペットボトルや瓶のふたがあけにくい
  • TVのリモコンが押しにくい
  • ハサミが使いにくい
  • おはしが上手に使えない

関節が変形している

  • 見た目に指が曲がっている
  • 指輪が入りにくくなった

倦怠感がある

  • 全身がだるくて力が入らない
  • 身体が鉛のように重い
  • 眠気がありずっと横になっていたい

目や口が乾く

  • ドライアイがある
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • 虫歯が多い

寒いときに手足指先の色調が変化する(レイノー現象)

  • 手足指先が白や紫に変化する
  • 指先や足先に潰瘍やしもやけができやすく治りにくい

微熱が続く

  • 原因がわからない微熱が続いている
  • 夜になると発熱する

くび・わきの下・そけい部などの腫れがある(リンパ節腫大)

皮膚科での治療で改善しない皮疹がある

脱毛が続いている

腰痛が長いこと続いている

関節の痛みや腫れは、年齢とともに起こる変形性関節症や変形性脊椎症に多く見られますが、関節リウマチをはじめとする膠原病が隠れていることもあります。少しでも気になる症状がございましたら、お早めにご相談ください。

リウマチ膠原病科で行われる検査・治療

血液検査

免疫関連 診断や治療に必要な検査
ウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体、MMP-3、免疫グロブリン、症状や疾患に応じた自己抗体検査
炎症関連 CRP(炎症反応)、ESR(赤血球沈降速度)など
貧血関連 赤血球、Ht(ヘマトクリット)、Hb(ヘモグロビン[血色素量])、血小板
生化学検査 腎機能、肝機能など

画像検査

X線検査(レントゲン検査) 基本的な画像検査で、関節や骨の状態を確認します。
CT/MRI検査 骨の状態を高感度に確認でき、滑膜や関節の周りの筋肉や靭帯、軟骨といった骨以外の組織の炎症や腫れを確認することができます。

リウマチ、膠原病の治療用いられる薬剤

  • 非ステロイド抗炎症薬
  • 副腎皮質ステロイド
  • 抗リウマチ薬(DMARDs)
  • メトトレキサート(MTX)
  • 免疫調整剤
  • 免疫抑制薬
  • 生物学的製剤
  • JAK阻害薬

病気毎、同じ病気でも状態(症状の重さ)によって、主体となる薬剤が変わります。

膠原病に含まれる病気

  • 関節リウマチ
  • リウマチ性多発性筋痛症
  • 乾癬性関節炎
  • 脊椎関節炎
  • 全身性エステマトーデス
  • 全身性強皮症
  • 多発性筋炎/皮膚筋炎
  • シェーグレン症候群
  • 痛風
  • 混合性結合組織病
  • 抗リン脂質抗体症候群
  • 血管炎症候群、変形性関節症など

関節リウマチ

放っておくと関節が変形する病気です

関節リウマチは膠原病の中で最も多い疾患です。免疫の異常により関節を包む滑膜に炎症が起こり、それが増殖することで骨や軟骨を破壊します。放置すると関節が破壊され変形し、日常生活に支障をきたすこともあります。主な症状は、関節の痛み、腫れ、朝のこわばりなどです。手足の指、手首に症状を認めることが多いですが、肘、肩、膝、足首などにもみられます。また、全身倦怠感や微熱、食欲低下などの全身症状や、皮膚(皮下結節など)、眼、肺など、関節以外の症状が出ることもあります。
近年、関節リウマチの治療は大きく進歩しており、骨および軟骨の破壊を積極的に抑える薬や、さらに骨破壊を強力に抑制をする生物学的製剤やJAK阻害が導入され、寛解状態(病気がほぼ消失し免疫の状態がコントロールされた状態)を目指せるようになっています。関節リウマチは早期の診断・治療がとても重要です。少しでも気なる症状があれば、早めにぜひ一度、受診ください。

全身性エリテマトーデス

全身のさまざまな臓器に多彩な症状を引き起こす病気です

英語でsystemic lupus erythematosusといい、その頭文字で「SLE」と呼ばれます。全身の様々な臓器に炎症や障害を起こす自己免疫疾患で、関節、皮膚、腎臓、神経などを中心に症状が現れます。原因は不明で、20〜40歳台の女性に発症しやすいとされています。発熱、全身倦怠感などの全身症状、関節痛、皮疹、光線過敏症、脱毛、口内炎など多彩な症状がみられます。最も有名なのは、蝶形紅斑と呼ばれる両側の頬部と鼻に広がる赤い皮疹です。
様々な症状が知られていますが、全く症状のない軽症の方もいます。一人一人によって出てくる症状や障害される臓器が違います。重症の場合、ループス腎炎と呼ばれる腎臓の障害や神経精神症状などを生じるケースもあります。指定難病であり医療助成の対象となることがあります。

全身性強皮症

「全身性」と「局所性」まずこの区別が重要な病気です

強皮症は皮膚や全身の様々な内臓(食道・消化管・肺・心臓など)が徐々に硬くなる変化(線維化)や、手足の先端の血行が悪くなる変化(末梢循環障害)を生じる病気ですが、「全身性強皮症」と「限局性強皮症」があり区別して診断する必要があります。全身性強皮症は皮膚や内臓が線維化しますが、限局性強皮症は皮膚のみの病気で内臓を侵さない病気です。また、全身性強皮症の中でも、病気の進行や内臓病変を起こす頻度は患者様によって異なります。
原因は不明ですが、免疫の異常や線維化、血管障害の3つの異常が重要であることは分かっています。現在のところ、根本的な治療法は確立されていませんが、ある程度の効果が期待できる治療法は分かってきました。

多発性筋炎/皮膚筋炎

筋肉の炎症により筋肉に力が入りにくくなったり、痛んだりする病気です

多発性筋炎・皮膚筋炎は筋肉や皮膚、肺を中心に全身に炎症が生じる病気です。手指の背面に盛り上がった紅斑(ゴットロン丘疹)、肘や膝の外側にガサガサした紅斑(ゴットロン徴候)、上まぶたの腫れぼったい紅斑(ヘリオトロープ疹)などの皮膚症状がみられる場合には皮膚筋炎と呼ばれます。筋炎を中心に、全身倦怠感・関節痛・間質性肺炎がみられることもあります。すべての患者様に起こる症状ではなく、一人一人症状が少しずつ異なり、皮膚症状のみの方もいます。特に注意するのは、間質性肺炎と悪性腫瘍の合併症です。
基本となるのはステロイドでの治療ですが、肺病変が急速に進行すると考えられる場合などには早期から免疫抑制薬を併用します。

乾癬性関節炎

乾癬という皮膚疾患に合併する関節や腱の付着部や指に炎症をきたす病気です

乾癬(皮膚に炎症が起こる病気)の症状に加えて、関節の痛みやこわばり、変形などが生じる病気です。主に手と足の指の関節で症状がみられます。原因は不明で30〜50歳代に多く、男女比はほぼ同じです。日本人では乾癬の患者様の10~15%に発症するといわれています。乾癬は、髪の生え際や肘、膝、でん部などに多く出現し、発疹と、銀白色のフケのような鱗屑(りんせつ)を認めます。治療は病気の進行抑制をしながら、日常生活の質を上げることを目標に進めていきます。

脊椎関節炎

脊椎(背骨)付近を中心に骨盤の関節に炎症をきたす病気です

脊椎関節をはじめとする胸鎖関節、仙腸関節などの体幹部の関節と、手指関節などの末梢関節に炎症が生じる病気です。長引く腰痛をきっかけに診断されることが多い病気です。眼の症状や下痢などの症状が起きる場合もあります。炎症性腰背部痛(安静で軽快せず、むしろ運動で改善する腰痛・背部痛)が脊椎関節症に特徴的な症状の一つです。また手指・肩などの痛みや腫れ、こわばりといった症状も伴います。発熱や倦怠感を伴うこともあります。進行すると関節の動きが悪くなり、関節の柔軟性がなくなり「背中が曲がらない」「首が回りにくい」といった症状が現れます。

髙安動脈炎

大動脈やそこから分岐する大きな血管に炎症が生じる病気です

髙安動脈炎は大動脈やそこから分岐する大きな血管に炎症が生じて、血管が狭窄したり閉塞する病気です。大きな血管の狭窄や閉塞は、脳・心臓・腎臓といった臓器に障害を与えます。また、炎症が生じた血管の部位によっては様々な症状がでます。
原因は不明ですが、患者様の9割が女性で15歳~35歳の方に発症することが多いようです。初期は発熱や全身倦怠感、感冒様症状から始まることが多い病気です。治療はまず髙安動脈炎による炎症を抑える治療が基本になります。副腎ステロイド剤や血栓の形成を防ぐ薬、また免疫抑制剤を使うこともあります。

ANCA関連血管炎

ANCAという自己抗体が出現し臓器の細い血管に炎症を起こす病気です

血液中の抗好酸球細胞質抗体(ANCA)という自己抗体が出現し、各臓器の細い血管に炎症を起こす病気がANCA関連血管炎です。ANCA関連血管炎には、顕微鏡的多発血管炎、多発血管性肉芽腫症(旧Wegener肉芽腫症)、好酸球性多発血管性肉芽腫症(EGPA 旧Churg-Strauss症候群、アレルギー性肉芽腫性血管炎)の3疾患が含まれます。原因は不明ですが、他の膠原病と同様に自己免疫異常があると考えられています。全身症状として発熱、全身倦怠感、体重減少、筋痛、関節痛などが出現します。我が国のANCA関連血管炎では肺の病変の頻度が高いことから肺の状態を細かく評価する必要があります。治療は副腎皮質ステロイド剤と免疫抑制剤を使用します。血管炎の症状や検査の改善を確認しながら、ステロイドを減量し免疫抑制剤に切り替えて治療を継続していきます。

変形性膝関節症

加齢や筋肉量の低下により関節の軟骨がすり減り痛みが生じる病気です

変形性膝関節症の原因には加齢や膝への負荷の蓄積などが挙げられます。主な症状は膝関節痛や荷重時の痛みで、レントゲン画像により関節裂隙の狭小化や軟骨下骨の硬化、骨棘(こつきょく)形成を認めれば膝関節症と診断できます。とはいえ、膝関節痛を主訴に受診される方は非常に多く、炎症性疾患(関節リウマチ等の膠原病、偽痛風など)、感染、代謝性疾患(痛風・偽痛風など)、使いすぎ・体重負荷・外傷などをきっかけに軟骨磨耗が生じるものなど、それぞれ治療法も異なるため鑑別・除外診断が重要となります。膝関節症に対する手術療法は年齢や変形程度などにより手術療法が異なりますが、主に人工膝関節全置換術(TKA)が行われています。